新しいタイプのマナー違反

 

お正月三が日が終わりまして、徐々に通常の生活に戻りつつあります。

だいたい毎年4日5日くらいは、お正月と日常のモラトリアム期間。

「今年の目標」についてゆっくり考えるには、最適の時間です。

 

「今年の目標」とか言っちゃうと、なんか意識が高いみたいになりますが全然そういうものではなく。

どちらかというと、「ここ最近感じていたこと、ぼんやりと考えていること」をちゃんと言葉にする、という意味が大きかったりします。

 

たとえば、何年か前に『誘われたらどんなに自分が興味のないことでも絶対に行く』という目標を立てた年がありました。

これは前年の秋ごろから、なんとなく「自分では開けられない引き出しは、他の人に開けてもらうしかない」というのを感じていたからです。

 

キッチンのこの部分って、引き出しになっているんですが、「ここは、こういう飾り」と思い込んでいて、引き出せることを知らない人が、けっこう多かったりします。

こういった、“意識すらしておらず、無意識下で「これは興味ない」「自分はハマらない」「おもしろくなさそう」と斬り捨てているもの”は、日常生活の中でもけっこう多いです。

もちろん、実際におもしろくなかったり、自分はハマれないものもたくさんありますが、何十個かに一個は、お宝が潜んでいたりすることも。

だから、その年の僕は「新しいことに挑戦する」ではなく、『誘われたら興味なくても行く』にしました。

 

そういうふうに「今なんとなくぼんやり考えていること」を整理して、今年の目標を立てるために、ひとりでコメダ珈琲に行ってきました。

 

そうしたら、豆菓子が出てきました。

コメダ珈琲ってコーヒーを注文すると、豆菓子がついてくるじゃないですか。あれです。

あれの、たぶん冬限定パッケージだと思うんですが、よく見てください。

 

 

コメダ珈琲の看板やロゴに描かれている紳士(マスコットキャラクター?)が、温泉に入っていたんですよね。

シルクハットとモノクル(単眼鏡)をつけたまま。
 

「めちゃくちゃマナー違反してんじゃん!」と一瞬思ったんですが、でも冷静に考えてみると、そんなマナー違反なんてあるんだろうか?

「タオルを湯船につけないでください」とか「かけ湯をしてから入浴してください」っていう注意書きなら見たことがあります。

でも、「温泉に入る時はシルクハットとモノクルを外してください」っていう注意書きは一回も見たことが無い。

無いですよね?

俺が知らないだけで、どこかに書かれていたりしないですよね?

ということは、これは、マナー違反ではないの?

いや、マナー違反ですよね?

違うかな…?

自信を持って言えない。

そもそも「マナー違反だって書いてあるから、マナー違反だ!」って怒るのも、なんか違う気がする。

じゃあ、「マナー」って、結局のところ、一体何なの?

 

ひとつだけハッキリ言えることは、全裸にシルクハットとモノクルだけつけてるって、めちゃくちゃ変態ですねコメダ珈琲さん。

 

そんなわけで、今年の目標は「ひとつの問題に複数個の答えを出す」でいってみようと思います。

 

(写真:メニューのひとつである「ぼんじり」を焼き鳥屋さんの店名につけるって、なんかすごく違和感ないですか?)

 

この記事を書いた人:セブ山